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2014-05-19

実験精神

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パーソナルブランディングについてここ数ヶ月、深く考え込んでいます。元々デザインという事業の経営を個人でしていますが、2014年3月の結婚を機に、姓が「守屋」から「佐藤」に変わったり、ご依頼いただいたブランディングの仕事でも考えることがあったりと、様々なことが重なって再検証するキッカケとなりました。

「デザイナー」という職業は、時によってエッジの効いた個人性が高いブランディングも可能となります。意図するしないに関わらず、その人(組織)にしかできない、という色彩みたいなものを他者へと訴求しているケースはよく見かけます。

僕の場合では、これまでも「守屋豪人」や事務所名として「MORIYA DESIGN OFFICE」、頭文字で略して「MDO」、カナ表記で「モリヤデザインオフィス」と名前を全面に出して仕事をしていたこともあり、デザインを切り札としたブランディングが主軸の事業方針などもある程度、認知されてご依頼いただくことが多いように感じます。

そして今回、代表者である僕の姓が変わったことで、事業体を改めて社会に向けてコミュニケーションする方法を今も熟考し続けながら走っています。

つまりは「佐藤豪人」という言葉と行動の再認知と印象構築を実験しながらブランディングしています。

ここ日本では名前という個々人の記号に「姓」と「名」の概念があります。国内ではもちろん「佐藤豪人」と明記されることが一般化していますが、外国では「Hideto Sato」や「Hideto SATO」「SATO Hideto」「Sato, Hideto」など様々な表記の仕方があることが調べていくとわかります。

また世代感覚では、戦後の英語学習で「名—姓」いう「名」を先に書くことが多かったのですが、文化庁のWebサイトでも発信されているように、現在は「姓—名」で表記することを提唱しています。

国内外で混然となった表記方法の中で、外国に行った際では、「どちらが姓で、名ですか?」という質問をされることもあるようです。何だかややこしい気もするのですが、歴史の中で定着していったこの多様性が、僕はとてもおもしろいとも感じています。

現在、僕の事業体は、仕事をする上で最もパーソナリティの高い「佐藤豪人」として発信しています。

第一段階の姓が変わってからのコミュニケーションでは、Facebookや案内状など「サトウヒデトデザイン」として認知促進をしています。

これまで「守屋」姓で仕事をしてきた分、「佐藤」姓を公私ともに社会的認知統合をするためには、言葉のハードルが低く、「サトウ」の音として響きが強い印象構築が必要と考えてコミュニケーションしました。

第二段階で考えていることは、日本でポピュラリティーが高い「佐藤」という姓の認知から、比較的珍しい「豪人」という名の認知力を高めることを考えています。

実際にクリエイターの中でも「佐藤」姓の方は多く、そのグループ中でもブランディングが必要と考えました。また、ネットが普及した現代では英語表記は欠かせないと感じました。すると言葉の表現は、「HIDETO SATO DESIGN」でカナ表記は「ヒデトサトウデザイン」となります。

今後のコミュニケーション展開として、弊所サイトを「仕事」と「言葉」の軸で、早速二つに分けました。

「仕事」のサイトは「HIDETO SATO DESIGN」という言葉で主に訴求し、ご覧いただいているこちらサイトは、「言葉」にも非常に関心がある中で、これまで展開してきたブログの統合も含めて「佐藤豪人のブログ」として発信していく予定です。

少しだけ複雑なコミュニケーション展開を考えていますが、最小公倍数で事業展開をしている現在だからこそできる検証で、ご依頼いただく案件にも活かしていけるように実験精神を忘れず、今後も発信していければと考えています。

*約1年間のモデリングを経て現在はHIDETO SATO DESIGNに統一し、「佐藤豪人のブログ」はこちらのサイトに全て移行しています。

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