謹んで新春のお慶びを申し上げます。令和3年も日々を大切に歩んで参ります。
2020年はコロナ禍という未曾有の事態が起こったことで世界は一変しました。今も医療従事者の方々にかかる負担はとても大きく、最前線で命を守ってくださっていることに感謝しかありません。本当にありがとうございます。
そして、「距離」について考えることも増えました。対面が難しくなったこの世の中だからこそ人と会うことはとても大切だと、あらためて気づかされました。また、気兼ねなく食事やお酒をご一緒した日々は特別なものとなり、そこで共有できる密度はとても大きいものだったということもわかりました。
一方で、テクノロジーの恩恵も実感しました。オンラインでの打ち合わせは日常化し、今ではプレゼンテーションまで実施して完結するプロジェクトもあります。こうなると日本、世界の「距離」は関係なく、直感と思考を駆使するデザインで貢献できる仕事の領域は益々ひろがる可能性を感じています。
その中、2021年のテーマは「感性」としました。2020年の「感覚」から、さらに一歩踏み込んで印象を受け入れる能力、感受性について思考を深めていくことを目指します。先行きが不透明なコロナ禍のこの時代だからこそ、人間に備わった能力である「感性」が重要になるのではないかとも考えました。
写真の年賀状はお返事をメインとして、お送りさせていただきました。近年意識して取り組んでいるグラデーションの表現と、墨汁をつかって描いた円を金の箔押し加工で、デジタルとアナログを組み合わせてデザインしています。時代もあってか、祈りにも似た感覚の表現です。こちらも「感性」を大切にして決めました。
弊所は本日3日が仕事始めでした。スタートダッシュさせていただけるお仕事のご縁、本当にありがたいです。緻密に、丁寧に、一つひとつ誠実に向き合っていきます。
本年もよろしくお願い申し上げます。
2021年が皆様にとっても素晴らしい一年となりますように。
佐藤 豪人