MEDIA | 日本のロゴ・マーク50年
「日本のロゴ・マーク50年」(PIE International)に、弊所でデザイン制作した「京から」のロゴが2016年のページに掲載されました。
50年の中に数多ある日本のロゴ・マーク。その歴史の一部に刻んでいただけて、とても嬉しいです。
ありがとうございました!
京から
・京都お土産ブランドのVI
・九条ねぎシリーズのパッケージ
「日本のロゴ・マーク50年」(PIE International)に、弊所でデザイン制作した「京から」のロゴが2016年のページに掲載されました。
50年の中に数多ある日本のロゴ・マーク。その歴史の一部に刻んでいただけて、とても嬉しいです。
ありがとうございました!
京から
・京都お土産ブランドのVI
・九条ねぎシリーズのパッケージ
謹んで新春のお慶びを申し上げます。令和2年も日々を大切に歩んで参ります。
弊所は6日が仕事始めでしたが、早速ミーティングやプレゼンテーションなど「人」とお会いする機会に恵まれていて、新年から良いスタートダッシュをできている感があります。
また自分自身で毎年、テーマを決めて一年を過ごしています。2017年は「仕事」、2018年は「表現」、旧年中の2019年は「元気」という言葉を胸に刻んでいました。
そして、2020年のテーマは「感覚」としています。
目・耳・鼻・皮膚・舌の五感から感受性や感じ方など心まで、仕事や日々の中で「感覚」を素直に享受し、大切にしていければと考えています。
本年もよろしくお願い申し上げます。
2020年が皆様にとっても素晴らしい一年となりますように。
佐藤 豪人
日本タイポグラフィ年鑑2020に、備前市里海・里山発信のポスターが入選しました!
コミュニケーションの意図をクライアントの備前市里海・里山ブランド推進協議会と共有し、媒体展開ではJR西日本にご協力いただき、そしてシェフの寺田真紀夫さん、写真家の加藤晋平さんとともにチームでつくりあげたポスターがデザインの分野でも評価いただけたことは、とても嬉しいです。
あらためて、ありがとうございました!
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備前市里海・里山発信 | 交通広告 | ポスター
About “TO”
HIDETO SATO DESIGNがデザインやブランディング、コンサルティングに携わっているクライアントや、クリエイティブのチームとして共にしているパートナーへインタビューをする企画です。
Text & Photo: Sayoko Hirai | HIDETO SATO DESIGN |
第1回目の“TO”のお相手は、岸本浩加さん。着物をはじめとする日本文化や日頃の生活を通して、「心の豊かさ」を意識されているそうです。
Vol.3は、目に見えない「心」を見えるものとして表現する「デザイン」についてのお話です。
Vol.3
“岸本浩加”をデザインする
佐藤:浩加さんは民藝にも興味を持たれてますよね。着物以外で伝えていきたいとか、もっと知りたいと思う日本文化はなんですか?
岸本:茶道!あとお花もそう。遠いものよりも、近いもの。生活が身近に豊かになるものに興味があるかな。
佐藤:だから民藝なんですね。
岸本:お茶やお花って、毎日取り入れようと思えば取り入れられるから。あと、書とかね。なんでもいいから一つでも取り入れれば、日本文化を知る入口になると思う。
佐藤:民藝も、もっと探求していきたいと思ってらっしゃるんですか?
岸本:民藝は哲学も入ってるから。ほんとに心の豊かさに繋がるの。
佐藤:あぁ、そこもまた繋がっていくんですね。
岸本: 民藝思想の「用の美」が、使うための美しいものっていうのは、いつも感じます。使ってて飽きないし、常に変化していくの。器が変化していくって言ったら不思議なんだけど。本当に自分の心が映るんです。
佐藤:ほぉ。
岸本:同じコーヒーカップを見ても、夕暮れ時は異様に哀愁を感じたり、朝はほっこりしていて、今日も一日頑張ろうって気持ちになったり。ときや時代によって、見え方が違うっていうのは、強く感じるところかな。
佐藤:そういう変化にちゃんと気づけて、美しいなって思えるのが・・・
岸本・佐藤:感性!
岸本:それに気づけるって、すごく豊かなんじゃないですか、心が。
佐藤:たしかに。日常の中で「美しいな」って思えることは、心の余裕なのかもしれないですね。
岸本:そういう感性っていうのが、これからは必要なんじゃないかな。
佐藤:なぜこれからは必要なんですか?先程、AIの話もありましたが。
岸本:うーん…日本人の感性って、どの国よりも一番優れてると思うんだけど、そういう感性を持った人が少なくなってきてるんじゃないかな。
佐藤:時代ですか?
岸本:うん、でも日本文化に触れてる人に少なくなってきているから、仕方のないことなのよね。
佐藤:だから能動的に磨いていかなきゃいけないんですね。
岸本:昔はお母さんが自宅でお花を生けたり、書を書いたりする時間を持ってたんです。でも、今はそういうのが少なくなってきて、時間だけをカットして心が置き去りになってるケースも多い気がする。科学技術が発展して、どんどん便利にはなってるんだけど、心が追いついてない感じがする。
佐藤:いやぁ、今日のテーマは「心」ですね。浩加さんっぽいです。
岸本:今、なぜ民藝かっていうのは、そこなんだと思う。
佐藤:そうか。「暮らし」と「心」というのは一緒のことなんですね。おもしろいです。
佐藤:今回、着物物教室とキシモトヒロカジムショ、2つの存在理由がお聞きできて、すごく納得しました。どちらも感性を磨くことなんですね。感性を磨くと美しくなって、美しくなると心が豊かになるってことですよね。
岸本:うんうん!
佐藤:それを実現したり伝えたりするためにデザインっていうものを、選んでいただいたと思うんですが、偶然の出会いの中で、なぜうちの事務所にご依頼くださったんですか?
岸本:大好きな人が「佐藤さんはすごい人!」って言ってたから!
佐藤:わぁ…ありがとうございます!
岸本:ふふっ。もう、そこで選びました!要は信頼なのよ。
佐藤:なるほど。じゃあご縁の繋がりなんですね。
岸本:私は人とのご縁がいいねってよく言われるんだけど、それは周りに信頼できる人しかいないから。
佐藤:信頼する方の言葉がきっかけで、お仕事を任せてくださったんですね。
岸本:そう。大好きな、ほんとに大好きな人が「彼はすごいんですよ、若いけどこれからもどんどん活躍する人ですよ」って。
佐藤:ありがとうございます。
岸本:それを素直に信じるので(笑)信頼関係ができてる人との繋がりは、もう絶対に信頼関係が生まれるの。
佐藤:すぐうちの事務所にいらっしゃいましたもんね(笑)
岸本:それもひらめきなのよ!
佐藤:それから実際にロゴをつくったり、ウェブをつくったり、コピーをつくったりしましたね。そういったブランディングデザインの前後の変化はどうでしたか?
岸本:もう全然違う!つくることによって、まず「覚悟」ができました。私の「仕事」としてやっていくんだって、覚悟ができたのが大きいかな。デザインって、“わたし”だと思うの。
佐藤:たしかに、そうですよね。
岸本: “わたし”のデザインを見て、「この人の着物教室なら行ってみたいな」って思ってもらえるとかね。特にロゴをつくってもらったのは大きかった。周りからも「あのロゴすごくいいね」とか「すごく浩加ちゃんっぽいね」とか言ってもらって。それがあることで認知度も上がっていったし、自分自身、どんどん発信したくなります。
佐藤:「発信したくなる」ですか!
岸本:今までは控えめに、なんとか生徒さんが来てくれればって感覚だったけど、そこからは自信がつきました。
佐藤:嬉しいです(照)僕はブランディングを、“約束”からの“信頼”だと思っていて、さっきの「覚悟」って言葉は“約束”に近いんだろうなと思ってお聞きしていました。“信頼”の部分はどうですか?おそらく周りの変化だと思うのですが。
岸本:ホームページをつくったことで、仕事の内容を理解してもらえるようになったんじゃないかな。それまではSNS発信だったんですよ。ホームページを見ていただくと、初対面の方からもどんな仕事をしてるかわかってもらえて、信頼に繋がってると思います。
佐藤:なるほど。では、デザインを通して伝えたい着物教室やキシモトヒロカジムショのイメージって、言葉にするとどんな感じになりますか?
岸本:楽しい、美しい、わくわくする。やっぱり豊かさとか幸せ感。そういう感じが伝わればいいかな。
佐藤:またそこに繋がるんですね。デザインは、これからも着物教室やキシモトヒロカジムショに貢献していけそうですか?
岸本:うん。デザインは、ほんと感性だと思うんですよ。デザインってすごく大きい。
佐藤:「デザインが大きい」。そう言ってもらえることは、デザイナーとして嬉しいですね!
岸本:イメージがつくからね。最初はデザインが好きってところから入って、その会社にどんどん興味を持って、デザインの意味はこうだったのかってわかったり。「興味」や「関心」の入り口にまず、デザインだと思います!
以上、第1回目のToをお送りしました。取材をさせていただく中で、岸本さんの凛としていて、かつ、柔らかいお人柄に、すっかり魅了されてしまいました。お言葉や雰囲気、お家の様子から、“身の周りを整える”や“丁寧に思考する”といった生活の基本の重要性を改めて感じさせていただきました。感性を大切に、自分らしくありたいとも思えました。岸本さん、どうもありがとうございました!
岸本浩加 | 着付け師・小笠原流礼法講師 岡山市倉敷市
https://hirokakishimoto.jp
着物の念いを受け継ぐ
https://hidetosato.com/archives/2231
About “TO”
HIDETO SATO DESIGNがデザインやブランディング、コンサルティングに携わっているクライアントや、クリエイティブのチームとして共にしているパートナーへインタビューをする企画です。
Text & Photo: Sayoko Hirai | HIDETO SATO DESIGN |
第1回目の“TO”のお相手は、岸本浩加さん。Vol.1では、岸本さんと佐藤の出会いについてお聞きしました。柔らかな光が差し込む部屋で、二人の和やかな会話が続きます。Vol.2では、岸本さんが着物をする理由についてご紹介していきます。
Vol.2
心を豊かにする着物
岸本:着物を着ることで、季節や自然を感じる暮らしになるんです。着物にはお花が描かれているし、季節によって袷(あわせ)や、単衣(ひとえ)、夏の着物を着なきゃいけない。あと、おめでたいときには吉祥文様のものを着ようとか。そういう感性がおのずと磨かれていくものが着物なの。
佐藤:ほほぉ。
岸本:感性を磨くと何がいいかって、心が豊かになるんじゃないかしら。
佐藤:あぁ!
岸本:心の豊かさって、要は感性が磨かれることなんだろうなって最近気づいたの。
佐藤:それ、すごく素敵ですね。感性が磨かれると心が豊かになる。心を豊かにするために感性を磨く。
岸本:私が着物をする理由は、そこにあるんだと思う。お稽古ごとは色々したけど、着物をすることで生活がガラッと変わったんですよ。着物に出会ったのが26歳のときで、そこからお花を好きになるし、日本の文化にもどんどんハマっていくし。着物をきっかけに色々なことが一気に広がりました。
佐藤:着物がその入口になったってことですね。
岸本:感性が磨かれるから楽しかったんでしょうね。
佐藤:磨かれるからこそ、さらに広がりが出て、という感じですか?
岸本:そう。感性を磨くって、やろうと思えば日々の中でいくらでもできるでしょう?そういうアンテナが張るようになったのは着物をはじめてからかな。
佐藤:おもしろいです。ということは、人と「つながる」とか“おもいを受け継ぐ”っていうのは、感性のさらに上の概念なんでしょうね。
岸本:着物を知ることでこんなに人生が楽しくなったから、皆さんにも経験してほしいって思ったの。それは本当の幸せとか豊かさだと思うから。
佐藤:なるほど。
岸本:最近ね、なんでキシモトヒロカジムショをやるんだろうって考えて、着物との共通点を探したの。そうしたらやっぱり、私は「人」なんだなって。人の幸せとか豊かさとか。私はそういったものにつながりたい。そこには受け継いできたものや、親への感謝があるの。
佐藤:うんうん。
岸本:キシモトヒロカジムショでは自分の経験をもとにして、感性を伝えていく感じかな。
佐藤:「そもそも」をつくっていく感じですね。
岸本:もの、人、建物、食。何でもいいんだけど、そこから感性や豊かさを発信していきたい。結局、人の幸せとか豊かさにつながったのよね。
佐藤:そう思うとやっぱり、浩加さんにとって着物は大切ですね。この前お話したときには、着物との現在の向き合い方について仰っていましたが、必要なものだからこそ継続されているんですね。
岸本:そう、「キシモトヒロカジムショに集中したほうがいいかもしれない」と思った途端に着付けの仕事がきたりしたのよ。それも立て続けに(笑)
佐藤:しっかりと継続していって、というお達しなんでしょうね(笑)大きいベクトルは同じでも、やるべきことが違うんですね。
岸本:全然違う!着物は私自身の経験がもとなんだけど、キシモトヒロカジムショはどんどん新しいことが展開していく。自分が未経験のことができるから、わくわくするの。
佐藤:なるほど。
岸本:おもしろいよね。感性を通して、ものやことをつくっていけるわけだから。
佐藤:今回お聞きしていて「感性」は、新しいキーワードですね。
岸本:これからの時代、AIがどんどん出てくるけど、AIに感性ってやっぱり難しいと思うの。だからこそ、感性を磨く時代になっていくんじゃないかな。
佐藤:人間だからこそってことですよね。
佐藤:浩加さんのゴールというか、目標はなんですか?感性を磨くことですか?
岸本:感性を磨くことは、やっぱり豊かさとか幸せ感につながるんですよ。でも、それらは目に見えないじゃない?それでも伝わるものだから、それぞれが幸せで豊かな気持ちを持てば、大きなエネルギーになると思うんです。
佐藤:うーん、なるほど。
岸本:それで、そういう人たちが増えたら、争いごとがなくなって世界が平和になると思うの。そういう感性で生きている人たちは、自然も大切にするはず。だから、自然を大切に、地球に優しい生活スタイルになって、地球が美しくなる。そうやって、人が美しくなることで自然も、地球も美しくなるの。すべて感性が流れをつくっていくと思うんです。
佐藤:では、感性から派生して「美しい」というキーワードはいかがですか?
岸本:ううーん…美しさっていうのは、すっごく難しくて…。
佐藤:難しいですよね。
岸本:ただ、私が美しいって思うのはやっぱり「心のあり方」なのかな。目に見えて美しいものでも、例えばそのつくり手さんが美しくない心でつくってると美しく見えなかったり…「美しい」ってなんだろうっていつも考えながら生活してます。
佐藤:では、美しくなると、どうなっていくと思われますか?
岸本:うーん、なんだろうね。でもそれって感性とか豊かさとか幸せとかに全部つながっちゃうから。
佐藤:あぁ!浩加さんにとっては「美しい」も心の豊かさにつながるんですね。
岸本:そうそう。
佐藤:では「感性」と「美しい」はかなり近い意味合いなんですね。感性を磨くことで美しいものが増えていって、それが心の豊かさに広がっていく。
岸本:美しいものを見れば、心も豊かになるし。
佐藤:たしかに!
岸本:なんかね、ここ数日で、ぽんぽんぽん!って自分の考えがまとまっていったの。佐藤さんとお話した後から一気に(笑)
佐藤:コメダ珈琲でお話したときから?(笑)
岸本:そうそう!
次回は、岸本さんとデザインの関係性についてご紹介します。そこには、“感性”に加え、“信頼”が大切な要素としてあるようです。
岸本浩加 | 着付け師・小笠原流礼法講師 岡山市倉敷市
https://hirokakishimoto.jp
着物の念いを受け継ぐ
https://hidetosato.com/archives/2231